中学生、歴史の勉強は、こうしてみたら・・・①
私たちは日頃より、ご希望のあった沢山のお宅に訪問し、様々な生徒さんとお話しする機会があります。とくに英数を苦手とする生徒が一番多いのですが、中に社会、とくに歴史が覚えられないという生徒さんもかなりいらっしゃいます。
苦手といっても、その多くは時間を掛けてやっていないのが正直な原因と思われますが、どういうふうに勉強をしたらいいか、わからないという声はよく聞かれます。
そこで今回は受験生だけでなく、いくつかのステップに分けて1年生、2年生にもぜひやってみてほしい社会の勉強の仕方を少々紹介してみたいと思います。
社会はよく9割暗記、と言われるように、残念ながら覚えないことには点になりません。
その中でも歴史は、自分が生まれる前のことばかり学ぶ科目であり、最初は皆が“わからなくて当たり前”の0スタートです。したがって覚えて自分の知識にしていく教科なのですが、
覚える=繰り返しが必要=時間と努力を要す教科、となりますので、ここは覚悟を決め、僕は暗記が苦手と思わず、先ず時間を掛けるつもりで取り組んでみよう。
ステップ1
歴史が苦手、という人に多いのが、しっかり日本の時代の移り変わりを、順番通りに言えない、覚えていない人が多いという点です。
私たちは日本人ですから、日本の歴史を学ぶ上でこれは土台であり、時代の変遷を順に言えるくらいでないとせっかく勉強しても後でぐちゃぐちゃになってしまいます。ちゃんと順番通り言えない人は、まずこれを覚えよう。良い方法を教えますので早速やってみてください。
歴史復活の呪文 「じゃこあなへかむ、あえめたし」
これを一文字も間違えないでスラスラ言えるまで、10回でも20回でも言ってください。書いてもいいです。そしてちゃんと言えるようになったら、今度は何も見ずに頭の中で「もう覚えた」と思うまで同じように繰り返してみよう。・・・5,6分で出来ると思います・・・・やってみたでしょうか? もう大丈夫かな?
勘がいい人なら、すぐわかったかもしれませんが、今覚えた呪文は「(じ)縄文時代⇒(や)弥生時代⇒(こ)古墳時代⇒(あ)飛鳥⇒(な)奈良⇒(へ)平安⇒(か)鎌倉⇒(む)室町・・(中略)・・(し)昭和、というように各時代の頭の1文字を並べたものでした。
今まで2年勉強してきたのに言えなかった人が、10分もしないうちに全部言えるようになったはずです。(厳密にいえば室町の初期に南北朝時代、後ろに戦国時代が、かぶります。年表で確認しよう。)
余談ですが、先頭1文字を並べる覚え方は、太陽に近い順に並べた「水金地火木土天海」や、「むきやうさみふは、なかしし」(睦月、如月、弥生・・・師走)など結構使えます、自作もできるのでぜひ君たちも連続したものを覚える際に使ってみよう。
ステップ2
ステップ1で時代順を覚えたら、次は西暦0年から100年刻みの数直線を紙に書き、
下図のように何年から何年くらいまでが何時代かを書き入れる練習をしよう。
大体、その時代の始まりか、終わりの年号を覚えておけば良いですよ。例えば皆さんもよく知っていると思いますが、「鳴くよ(794)うぐいす平安京」みたいに、ここは語呂合わせが便利です。
ちなみに私のやっていた覚え方とあわせて紹介すると
・聖徳太子、摂政ご苦労さん(593:聖徳太子が摂政となった年の1年前から飛鳥)
・何と(710)大きな奈良の大仏
・いい箱(1185)作ろう鎌倉幕府(ご両親が学んだ頃は「いい国作ろう」だった)
・足利氏イザ!みやこへ(1338 京都で室町幕府)
・以後、涙の足利氏(1573 室町幕府が滅亡し、そのあとが安土桃山)
・覚えやすい1600年に関ケ原の戦いがあり、3年後に江戸幕府ができた・・・
というような感じで、これも自分でも創作できます。面白くないですか。でもそうやっていきながら、時代変遷と併せて各時代の長さなどを、大雑把にでも掴んでおくことが大切です。
まずは0~1600年まで100刻みの数直線上に各時代を自分で書き込めるようになるまで練習してください。ステップ1と2の複合技を使い何回も繰り返し書いて覚えよう。
ここまでのステップ1とステップ2で、各時代の勉強するものを入れていく箱を準備したと思ってください。ここまでが本当に基本です。そしてこのように進めれば、暗記も少し楽しくなることが、わかってもらえたのではないかと思います。
この後、各時代の勉強法をステップ3、4と続けていきますが、紙面の関係もあり、次回は11月前半にアップします。しばらくお待ちください。
魚津事務局、滑川駅前校 倉元 吉則