私自身、そんなに偉そうなことは言えない身ですが、最近、教育相談をしていて、『辞書を使っていない・使ったことがない』生徒さんが想像以上に増えてきている気がします。
これは、これから勉強を進めていくうえで、非常に気がかりなことと考えます。
少し、話は変わりますが、世界中、様々な言語がありますが、記録・伝達する文字として、日本語ほど工夫された文字を使って文章を表現している言語は無いと思います。様々な場面で特に強調したいこと、その気持ちや思いなどを記録・伝達するために漢字、平仮名、カタカナ、時にはアルファベットなどを上手く文字として使い分けているのが日本語です。
先日、中国から日本に来られたお母さんから、『〇〇してください』とお願いする張り紙がありますが、平仮名で書かれている『ください』の他に漢字で書かれている『下さい』という表記もあるが、何が違うんですか?と質問がありました。
情けない話ですが、正直、「???」となり、すぐに答えることは出来ず調べてみると、平仮名の『ください』は英語でいう『please』の意味で『お願い』の気持ちを表す尊敬語・丁寧語で、漢字の『下さい』は英語で言う『give』の意味で『くれ』の丁寧表現・尊敬表現、そして『請求』の意味がある、と出ていました。なんとなくニュアンスで使ってはいたものの、こんなに身近に、いい加減に解釈して使っていた言葉がありました。ちなみに『いただく』と『頂く』、『いたす』と『致す』も違いがあり、言葉に敏感な方には『これ、違う!』と思われていたかも知れません。是非、一度、調べてみてください。(←ここは平仮名の『ください』で良いかと)
さて、そのような日本語ですが、もしも書かれてる文章全部が平仮名だったら本当に読みづらいと思いますし、書かれている内容を把握したり、大意を捉えたりするにはやはり『漢字』に敏感に反応しながら読むことが必須だと思います。
漢字にはそれぞれ意味があり、知らない言葉や熟語に出会っても、大まかなニュアンス・方向性は使われている漢字でなんとなくわかる時もあるかと思います。そして、そういう時こそ、『辞書』の出番となるわけです。国語辞典・漢字辞典・英和辞書・和英辞書・百科事典・・・様々な辞書や辞典・事典があるのですが、それは知識・知恵の宝庫です。当然、電子辞書やスマホという本当に便利なツールもありますので、知らないこと、わからないことをそのままにせず、その時すぐに調べる習慣を身につけて欲しいです。『読めるけど書けない』という言い訳がありますが、もしかしたら『読めるけど知らない』かも知れませんね。
不安があったり、もう少し細かなアドバイスをして欲しいと思う生徒さんや保護者様は是非、お気軽にお問合せください。最大限のお手伝いをさせていただきます。
富山県家庭教師協会 富山事務局
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責任者 田中